論理関数と標準形
論理関数とは
ブール代数の値(0または1)を入力として、0または1を出力する関数を論理関数といいます。 つまり、次のような関数を指します:
\[
f:\{0,1\}^n\to\{0,1\}
\]
ここで、\(n\) は変数の個数です。論理関数は、AND(論理積)、OR(論理和)、NOT(否定)といった基本演算を使って表現されます。
3変数の論理関数の例を挙げると
\[
f(a,b,c)=ab+\overline{b}c
\]
加法標準形
例として、次の論理関数
\[
f(a,b)=a+ab
\]
を加法標準形に変形してみます。
\[
\begin{align}
f(a,b)&=a+ab\\
&=a(b+\overline{b})+ab\\
&=ab+a\overline{b}+ab\\
&=ab+a\overline{b}
\end{align}
\]
真理値表から論理関数を求める
加法標準形は、真理値表から論理関数を求めるのに用いられます。
\(a\) | \(b\) | \(f(a, b)\) |
---|---|---|
0 | 0 | 0 |
0 | 1 | 1 |
1 | 0 | 1 |
1 | 1 | 0 |
出力が 1 となる行に注目します。この真理値表では、行 (0,1) と (1,0) です。 最小項はそれぞれ \( \overline{a}b \) と \( a\overline{b} \)。これらを論理和して:
\( f(x, y) = \overline{x}y + x\overline{y} \)