離散型同時確率分布

同時確率変数

定義(同時確率変数)
2つの確率変数 \(X,Y\) に対して \[ (X,Y):\Omega\to\mathbb{R}^2 \] を \(X,Y\) の同時確率変数という。

離散型同時確率分布

\(X,Y\) を離散型確率変数とするとき

\(X=x~~\) かつ \(~~Y=y\)

となる確率を \[ P(X=x,~Y=y) \] のように表します。

定義(離散型確率変数の同時確率質量関数)

離散型確率変数 \(X,Y\) に対して \[ f(x,y)=P(X=x,~Y=y) \] で定まる関数 \(f\) を \(X,Y\) の同時確率質量関数という。

3つの離散型変数 \(X,Y,Z\) でも同様に \[ f(x,y,z)=P(X=x,~Y=y,~Z=z) \] とします。

離散型同時確率変数の周辺分布

同時確率分布において、ある確率変数を固定して、その他の確率変数に関する確率の総和を周辺確率といいます。

定義(離散型確率変数の周辺確率質量関数)

離散型同時確率変数 \((X,Y)\) の同時確率質量関数を \(f(x,y)\) とするとき \[ f_X(x)=P(X=x)=\sum_{y}f(x,y) \] で定まる関数 \(f_X\) を \(X\) の周辺確率質量関数という。
同様に \[ f_Y(y)=P(Y=y)=\sum_{x}f(x,y) \] で定まる関数 \(f_Y\) を \(Y\) の周辺確率質量関数という。

離散型確率変数の独立性

定義(離散型確率変数の独立性)

\(X,Y\) を離散型確率変数とし、同時確率質量関数を \(f\) 、各周辺確率質量関数を \(f_X,f_Y\) とするとき \[ \forall x,y,~~f(x,y)=f_X(x)f_Y(y) \] が成り立つならば、確率変数 \(X\) と \(Y\) は互いに独立であるという。