正規分布
正規分布の定義
連続型確率変数 \(X\) の確率密度関数 \(f\) が \(\mu\in\mathbb{R},~\sigma\gt 0\) として
であるとき、\(X\) は平均 \(\mu\) 、分散 \(\sigma^2\) の正規分布に従うといい
と表す。
特に、\(N(0,1)\) を標準正規分布という。
正規分布での確率の計算
確率変数 \(X\sim N(\mu,\sigma^2)\) が \(a\) 以上 \(b\) 以下となる確率は
で与えられます。 このままでは複雑なので
という変数変換を考えると
となります。 ここで
は標準正規分布 \(N(0,1)\) の確率密度関数です。 つまり
となることがわかります。 標準正規分布の上側確率である
または
値の近似値は、正規分布表という表にまとめられているため、そこから正規分布の確率が求められます。
確率変数 \(X\sim N(20,5)\) に対して、次の確率を求めよ。
- \(P(10 \le X \le 15)\)
- \(P(X\gt30)\)
二項分布の正規近似
確率変数 \(X\) が二項分布 \(B(n,p)\) に従うとき、\(n\) が十分大きいならば、\(X\) の分布は正規分布 \(N(np,np(1-p))\) で近似される。
離散型の確率分布の正規近似
離散型の確率分布を連続型の確率分布に近似するとき、補正する必要があります。 離散型確率変数 \(X\) が \(m\le X\le n~~~(m,n\in\mathbb{Z})\) となる確率を求めるとき
であるから、\(X\) を連続型と近似する場合は
を考えなければなりません。
演習問題
ある大学の男子の身長を調査したところ、平均 \(170\mathrm{cm}\)、標準偏差 \(5\mathrm{cm}\) の正規分布に従うことが分かった。 以下の問いに答えよ。
- 身長 \(180\mathrm{cm}\) 以上の人は約何 \(\%\) いるか。
- 身長 \(165\mathrm{cm}\) 以上 \(175\mathrm{cm}\) 以下の人は約何 \(\%\) いるか。
- 身長の高い方から \(3\%\) の中に入るのは、約何 \(\mathrm{cm}\) 以上の人か。
解答
身長を \(X\) とすると、\(X\sim N(170,~5^2)\) であるから
-
\(\begin{align} P(X\ge 180)&=P\left(Z\ge \displaystyle\frac{180-170}{5}\right) \\ &=P(Z\ge 2) \\ &=0.5-\Phi(2) \\ &=0.5-0.4772 \\ &=0.0228 \end{align}\)
よって、約 \(2.3\%\) いる。
表の出る確率が \(0.5\) であるコインを \(1000\) 回投げるとき、 表が \(460\) 回以上 \(520\) 回以下である確率を正規近似を用いて求めよ。
解答
表が出る回数を \(X\) とすると、\(X\sim B(1000,~0.5)\) である。
正規近似により \(X\sim N(500,250)\) が成り立つ。
\(Z=\displaystyle\frac{X-500}{\sqrt{250}}\) とおくと、\(Z\sim N(0,1)\) となる。
求める確率は半整数補正を施して