四分位数

四分位数の定義

定義(四分位数)

データを昇順に並べたとき、小さい方から \(25\%\) の値 \(Q_1\) を第1四分位数、\(50\%\) の値 \(Q_2\) を第2四分位数、\(75\%\) の値 \(Q_3\) を第3四分位数という。

例題を通して、四分位数の求め方を説明します。

例題

あるクラスの10人のテストの点数が次の通りである。 このデータの四分位数 \(Q_1,Q_2,Q_3\) を求めよ。

\[ ~80,~72,~60,~90,~62,~85,~75~65,~55,~70 \]

まず、データを昇順に並べます。

\[ 55,~60,~62,~65,~70,~72,~75,~80,~85,~90 \]

この中央値が第2四分位数 \(Q_2\) であり

\[ Q_2=\frac{70+72}{2}=71 \]

下位のデータ(\(Q_2\) より小さいデータ)を取り出します。

\[ 55,~60,~62,~65,~70 \]

この中央値が第1四分位数 \(Q_1\) であり

\[ Q_1=62 \]

上位のデータ(\(Q_2\) より大きいデータ)を取り出します。

\[ 72,~75,~80,~85,~90 \]

この中央値が第3四分位数 \(Q_3\) であり

\[ Q_3=80 \]

したがって

\[ Q_1=62,\quad Q_2=71,\quad Q_3=80 \]

四分位範囲と四分位偏差

定義(四分位範囲・四分位偏差)

第1四分位数 \(Q_1\) 、第3四分位数 \(Q_3\) に対して

\[ \mathrm{IQR}=Q_3-Q_1 \]

四分位範囲といい、

\[ \frac{Q_3-Q_1}{2} \]

四分位偏差という。

先ほどの例題の場合

\[ Q_1=62,\quad Q_2=71,\quad Q_3=80 \]

であったので、四分位範囲は

\[ \mathrm{IQR}=Q_3-Q_1=80-62=18 \]

四分位偏差は

\[ \frac{Q_3-Q_1}{2}=\frac{18}{2}=9 \]

となります。

演習問題

問題
解答